脳卒中にならない、ならせない!

脳卒中にならない、ならせない!

このブログを書いている令和8年10月31日、サンドウィッチマンの伊達みきおさんが脳梗塞から2か月ぶりにラジオ番組に復帰しました。TV番組のロケ中に呂律が回らなくなったこと、周りの強い勧めで救急病院に駆け込んだおかげで早期治療に繋がったこと、退院後リハビリとともに禁煙や食事など生活習慣を改めようとしていることーー自分が人前に出る仕事だからこそ、脳梗塞について広く知ってもらうためにオープンに語っていこうと思う、という決意をいつもと変わらない明るい語り口で語っていらっしゃいました。好感度バツグンの伊達さん。軽度の構音障害(呂律の回りにくさ)がありつつも元気そうな声に安堵するとともに、再梗塞にならないよう生活習慣を見直してほしい、と心から願っているのはきっと私だけではないはずです。

 

そんな中、今回は東京都立多摩総合医療センターの脳卒中看護認定看護師・境 奈美江氏ににおいでいただき、「脳卒中発症予防と早期発見」について講義していただきました。

 

 

まず、この日境さんから最初にお話があったのは、

脳卒中はある日突然発症するように見えるけれど、高血圧、心疾患、糖尿病、脂質異常症、心疾患などの生活習慣病がベースになっていることが多いということ。つまり、日々の喫煙、大量飲酒、食生活や睡眠の乱れ、運動習慣など生活習慣の積み重ねがどこかで破綻するということなんですね。

 

では、脳卒中の発症・再発予防策はどこから手をつければよいのでしょう?

 

境さんによれば、まずは①定期受診の継続と②正確な服薬管理が大前提。生活習慣病と特に関連性が高い脳梗塞の場合、3人に1人が5年以内に再発すると言われています。受診や服薬を継続することがとても大事なのです。

その上で、取り組むべきが、③生活習慣の是正です。

・血圧を定期的に測り、コントロールする(体重を減らすだけで血圧は下がる!)

・規則正しい生活を送る(食事、運動、服薬、休息)

・ストレスを回避する(血圧上昇や動脈硬化の原因となります!気分転換法をみつけることが大事!)

・適度な運動を継続する(1日30分程度の早歩きの散歩が推奨されています)

・食生活を見直す(塩分、糖質、脂質をコントロールしてバランスの良い食事を!)

・節酒(大量飲酒は脳卒中と明らかに相関あり!)

・禁煙(1日1本でも20本の半分の発症リスクがあります)

・水分摂取(目標1日1.5L。夜間トイレに行ったらその分の水分を摂ることが早朝の脳梗塞発症のリスクを下げる!)

脳卒中予防十か条(日本脳卒中協会)はコチラから👇👇

https://www.jsa-web.org/citizen/85.html

 

どれも難しいことではありませんが、言うは易く行うは難し。さらに、既に記憶障害、遂行機能障害などの高次脳機能障害がある方にとっては、さらにハードルが高いかもしれません。

 

そんな中、境さんが教えてくださった指導のポイントは、

・主導権はご本人、指導者は支援者

・指示を守らせるのではなく、患者さん自ら決断してもらう

・患者さん自身の経験と一致する部分から始め、患者自ら気付くことを大切に

・個々の状態に応じた教育方法や内容を選択する

・患者さんだけでなく、家族を含めた支援を行う

 

要は、個々の患者さんの状態に合わせた現実的な内容を、頭ごなしではなく一緒に考えていくことが大事だということに改めて気付かされました。たとえば、高次脳機能障害や認知症、片麻痺の方が血圧を毎日測定するのが難しければ、毎日でなくてもいい。運動習慣も、個々の後遺症に合わせて、できることから整えていく。伴走していくことが大事なのですね。

 

それでも、再発のリスクはあります。その時には早期発見、早期治療に繋げる!

ACT-FASTは脳卒中の早期発見・対応の合言葉です。

顔(Face)、手(Arm)、言葉(Speech)の異常が突然現れたら脳卒中を疑い、症状が出た時刻(Time)を確認して、急いで(FAST)、行動(ACT)。脳卒中かなと思ったら、すぐに救急車を呼びましょう!

 

厚生労働省によるACT-FASTについての詳しい説明はコチラから👇👇

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/202410_006.html

 

 

私たちが日々訪問にうかがっている利用者さんも、発症リスク・再発リスクが高い方は沢山いらっしゃいます。脳卒中にならないように、なった方も再発しないように。そして早期発見できるように。できることは沢山ある。でも、一方で、キチキチと縛るのではなく、ご本人の生活状況や性格に合わせて、実現可能なことからやっていければと思います。