「認知症世界の歩き方」を学ぶ!

「認知症世界の歩き方」を学ぶ!

「私たちは認知症のことをどれだけわかっているのだろうか」

 

今回の社内勉強会はそんな問いから始まりました。

講師は、調布ゆうあい福祉公社の関塚 元太氏。訪問介護事業所サービス提供責任者、住民参加型サービス相談員、認知症対応型通所介護相談員としてのお仕事の傍ら、「認知症世界の歩き方」の公認ファシリテーターとしても活動されています。

 

 

『認知症世界の歩き方』は2021年に刊行された書籍です。

認知症の当事者約100人にインタビューを行い、日常生活の様々なシーンで

「認知症の方からはどう見えていて、何に困っているのか」

旅行記の形式で解説し、暮らしの知恵や工夫を旅のガイドとしてまとめたこの本は、発売直後から大きな反響を呼びました(私も持っています!)。

表紙を見るだけでなんだかワクワク、思わず中身を開いてみたくなりますね!

 

 

その後刊行された『認知症世界の歩き方 実践編』をベースにワークショップも開発され、現在では全国各地で公認ファシリテーターが運営する対面形式、またはオンラインでも受講が可能です。

本来なら2時間近くかかるワークショップを、今回は関塚さんが特別に30分のダイジェスト版でご紹介くださいました!

 

まずは、

「自分のしたことをすぐに忘れてしまう」

「同じものを何度も買ってきてしまう」

「玄関マットが落とし穴に見えて足がすくむ」

といった日常生活での困りごとが、認知症の方=「認知症世界」を旅する旅人にはどう見えているのか、動画も交えていくつか紹介していただき、、

 

その後はグループに分かれて実習。

「夜中トイレを探し回ったり、日中もトイレを失敗したり、トイレ以外の所で用を足してしまったりする理由」

について、認知症で生じる心身機能障害が記載された40枚以上のカードから(認知症の当事者100人のインタビューを分析し、まとめられたものだそうです!)、可能性がありそうな10枚を選び出しました。

カードを使った実習の内容についてここで種明かしはできませんが、「トイレの失敗」と一口に言っても理由は様々。

今回のワークショップを通じて、

・失敗の理由は一つではないこと

・その背景には認知症によって生じる様々な心身機能障害があること

を改めて学びました。

 

 

関塚さんからは、これらの困りごとに対する生活環境の工夫についていくつかご紹介がありましたが、これも目からウロコ!(どんなものがあるか関心がある方はぜひワークショップにご参加ください!)

 

『認知症世界の歩き方』を執筆した筧裕介氏が代表を務め、ワークショップを運営している特定非営利活動法人issue+designは、様々な社会的課題を「対話とデザイン」を通して解決しようという組織だそうです。介護・医療領域の常識に囚われないアイディアに溢れている「認知症世界の歩き方」の世界観はホームページ上でも体験することが可能ですので、興味がある方はぜひ、「認知症世界の歩き方」で検索してみてくだい!

 

さて、再び冒頭の問いに戻ります。

「私たちは認知症のことをどれだけわかっているのだろうか」

9月は認知症サポート月間です。認知症に対する世の中の理解は以前に比べて確実に深まりました。でもその分、「こんなもの」と枠にはめてしまっていないか、今回の勉強会は立ち止まって考えるきっかけをくれました。今後も、認知症の方から見える景色に想いを馳せながら向き合っていきたいです。