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パーマンの会

こんにちは。STの加藤です。寒い日が続きますね⛄

さて、私は今回、総合福祉センター2階団体室で2ヶ月に1回開催されている「パーマンの会」に参加してきました。

「パーマンの会」は元々、40~50代のパーキンソン病の方3名が、地域包括支援センターちょうふ花園の比嘉さんや社会福祉協議会さんのお力を借りて立ち上げたとのことですが、現在はより幅広い年代の方やそのご家族が集まって、日常生活のこと、治療のこと、薬のことなどをざっくばらんに話し合ったり、時にはゲストを招いてお話してもらったりする、誰でもウェルカムな雰囲気のステキな会です!

私は、縁あって半年に1回くらいお仲間に入れていただき、皆さんと発声練習をしています。

今回は3回目の参加。時間もたっぷりあったので、呼吸練習/口腔器官の体操などの準備運動もしっかりやりました。ちょっとした運動なのになんだか身体がポカポカしてきます!

そして、準備も整ったところで、本日のメインの発声練習。今回は、早口言葉と宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の朗読にチャレンジしました。

「生麦生米生卵」「坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた」といった早口言葉は、皆さん子供の頃から親しんでいますよね!これを、初級編➡中級編➡上級編とちょっとずつ難易度を上げて、かつスピードも上げると、中々いい練習になるんです!ちなみに上級編は私も悪戦苦闘でした(笑)

さて、早口言葉で口の回りも良くなったところで、次は「雨ニモマケズ」の朗読です。

雨にも負けず 風にも負けず

雪にも 夏の暑さにも負けぬ 

丈夫な身体を持ち

欲はなく 決して怒らず

いつも静かに 笑っている

1日に玄米4合と 味噌と少しの野菜を食べ

あらゆることを 自分を勘定に入れずに

よく見聞きし わかり そして忘れず

野原の松の林の陰の 小さな茅葺きの小屋にいて

東に病気の子供あれば 行って看病してやり

西に疲れた母あれば 行ってその稲の束を負い

南に死にそうな人あれば 行って怖がらなくていいと言い

北に喧嘩や訴訟があれば つまらないからやめろと言い

日照りの時は涙を流し

寒さの夏はオロオロ歩き

みんなにデクノボウと呼ばれ

褒められもせず 苦にもされず

そういうものに 私はなりたい

「雨ニモマケズ」は皆さん、小学校か中学校の国語の授業などで一度は目にしたことがありますよね!

昔ある患者さんが毎日声に出して読んでいると教えてくださって、私も一緒に音読してみたら、なんだかすごく心に響く内容で・・・。大人になった今だからこそ、この詩の味わいが分かるようになった気がして、以後、患者さんや利用者さんの発声や発音の練習に使うようになりました。

今回は、これを一通り皆さんで音読した後、1人1行ずつ朗読してもらったのですが、これが素晴らしかった!!

声や読み方も皆さん1人1人個性があります。それがリレーのように繋がって一つの作品に仕上がる感じ、ちょっとした朗読劇のようで、本当にステキでした。

パーキンソン病の方は声が小さくなるという症状が見られます。さらに、声を出さなくなると声帯も衰えて水分などがムセやすくもなったり。。

発声、嚥下機能の維持のためにはしっかり声を出す練習をすることがとても大切で、歌を歌ったりすることも有効なのですが、歌はちょっと苦手で・・・という方も意外といらっしゃいます。

そんな方にも、親しみの湧くちょっとした文章や詩の朗読はおすすめです!

パーマンの会の皆さんの温かな朗読にこちらの方が元気をもらうひとときでした。

またお邪魔させていただこうと思います✨️