継続は力なり~意思決定支援4年目の取り組み~
こんにちは。理学療法士の谷部です。当事業所で「勉強会係」(社内勉強会やケースカンファレンスの運営)を務めさせていただいています。今回は4年目を迎えた意思決定支援の勉強会についてご紹介します。
楠の杜訪問看護ステーションでは、開設以来、「利用者様に寄り添うこと」「その人らしく生きられるように支援すること」を大切にしてきました。そして、3年半前からは月1回、業務時間内に意思決定支援についての勉強会を開催してきました。
過去3年間の勉強会の内容はコチラ👇👇
4年目を迎えた今年度は、2年目に取り組んだ事例検討をさらに深める形で、4つの症例を取り上げ、4ヶ月間にわたり毎月グループに分かれて意思決定支援について考えました。

・癌末期の方が、その人らしい最期を迎えられる場所は?
・認知症のご夫婦が、自宅で安心して生活するには何が必要?
・生活保護・独居の方にとっての終の棲家は自宅か施設か
・認知症の方に拒否が強くて介入できない時どうすればいい?
事例は、実際に教育係のメンバー4人がそれぞれ悩んだ利用様についてなのでとてもリアル。ですが、最初に提示される情報は必要最低限。利用者様の想いや生活背景を理解するために、どのような情報が必要なのかをグループで考え、事例提供者への質問を通して、一つずつ情報を集めていきました。
心身の状態や日常生活の様子はもちろん、ご本人が大切にしていることやこれまでの生活歴、ご家族の想いなど、必要な情報は多岐に渡りますが、
限られた情報から何を知る必要があるのか
どのような質問をすればご本人の想いに近づけるのか
情報を集める段階から、スタッフそれぞれの視点や考え方が反映されていました。

次に、集めた情報をもとに、ご本人の希望を叶えるための目標を設定し、その実現に向けてどのような支援ができるのかをグループで検討しました。私自身も自分の症例を持って毎月各グループを回った結果、同じ症例であっても、着目する点やご本人の想いの捉え方、支援の方向性、設定する目標はグループごとに異なることを実感しました。

10月にはこれまでの各グループでの検討内容を社内全体で共有する機会を持ちましたが、自分たちでは気づかなかった視点や、異なる支援の方向性に触れ、質問の仕方や情報の捉え方によって、導き出される支援の形が変わることを実感できたのではないでしょうか。そして、利用者様の意思を尊重するためには、支援者側の価値観を押し付けず、ご本人の想いを丁寧に理解し、多角的な視点から支援を考えることが大切だと改めて学ぶ機会となりました。
意思決定支援に決まった正解はありません。だからこそ、スタッフ一人ひとりが考え、互いの意見を共有しながら、利用者様にとってよりよい支援を模索していくことが大切です。これからも学びを重ね、利用者様一人ひとりの想いに寄り添い、「私らしく生きていく」を支えられるよう、事業所全体で取り組みを続けていきます。
